片付けられない人に無理強いは禁物
私は、小さい頃、朝学校に出かけるのに、
運動着が、お気に入りのあのスカートが、ノートがない、と
常に物を探していて、その度に母に「ここにあるでしょう!」と叱られていました。
今思えば、
それは見つけられない私のせいではなく
実は、母は、片付けがあまり得意でなく、
物の場所決めをしない人だったので、
物が同じ場所にあることがなかったので、
いつも探し物を見つけることができなかったのです。
親の印をもらって提出などのプリントなどは、母も積み重なった本やら書類の中からいつも探していました。
母は典型的な買い物好きで、
物が多くて、
それを片付けずに並べておくタイプです。
大きな納戸やクローゼットなどに入りきらず、物がそこら辺中に並んでいます。
幸い家が以前よりもかなり広くなっているので、物が増え続けていても、すごい圧迫感はないのですが、短い期間でもこの家に滞在することがある時は、自分のものはすぐに自分の部屋に引き上げておかないと、勝手にどこかにおいやられてどこにあるかわからなくなります。
性格は変わらないですね。
残念ですが、どんなに素晴らしい片付け本が出回ろうと、お片付けのプロが指導しようと、片付けを必要と感じない人には無駄なこと、
片付けろと言っても、ケンカになるだけだということを、自分の仕事の経験からもいやというほど学びました。
母が亡くなった時に、片付けにどれだけの時間と費用がかかるんだろう… と気が重くなります。
自分はその反面教師で、片付けが趣味になりました。
海外に何年も住むのにスーツケース 2個で出かけて暮らせたことで、必要なかった物がわかり、また必要最小限の物で暮らすことの快適さに気づかされました。
レイキを始めたぐらいから、物への執着もめっきり減ってきました。
物が少ないとお片付けが楽なんです。
置物、絵画、物入れなども、目は喜びますが、
実は置いておくだけでホコリをかぶるので、掃除がめんどくさい。。。
物がクローゼットに入りきらなくて、物が床を埋め出すと、掃除のたびにそれをどかさなきゃいけないのでまためんどくさい。。。
根が不精なので、ミ二マリスト的な生活が楽なのかもしれません。
最初の海外生活は、ボランティアで節約生活だったので、
いかにものを買わずに生活するか知恵を絞っていたことが役立ちました。
コンマリさんや、断捨離の山下さんは、家族が片付けない場合、自分だけでも綺麗にしておけば、だんだん家族も感化してくると言いますが、
正直言って
実際はなかなかそうもいかないと思います。
人の性格って、そう簡単に変わりません
コンマリ本を読んではみたものの、結局片付けられなかった人、
無理に断捨離して大後悔する人、
一度は片付いても、また物が増えて片付かない人など、
結局失敗に終わる人も多いですね
私にも失敗談があります
すごい汚部屋(アパート)に住んでいた友人の家を、彼女の旅行中に、3日間ほとんど睡眠も取らずに片付け続けたことがあります。
彼女の家は、ロンドンの中心地にあって、たまに、近くに行った時に泊めてもらっていたのですが、足の踏み場もない、床が見えないほど物で埋め尽くされていて、私物を彼女の物で溢れたテーブルの上に置いたら最後、もう最後、見失ってしまう凄まじさでした。
ボランティア活動でお金がなかったので泊めてもらっていましたが、汚いし心地よくはなかったです。
テイクアウトのヨレヨレの使用済容器、賞味切れ何年も経つ食品、冷蔵庫や棚には腐っているものも多々あり、カビだらけに浴室なども汚くべとべとになった使いかけのシャンプーやボディケア類が何十本も物を置くスペースだけでは足りずにバスタブの周りすべてに並べてあり、キッチンもとても料理をする気になれない酷さでした。
彼女は医者でありながら、ひどい仕事の人間関係のストレスに悩まされていて、何十キロも太り、半ば精神病のようになっていたので、せめて住居が快適になればストレスが改善するのではと、ボランティアで片付けを申し出ました。
莫大な物たちをカテゴリー別に分ける作業をするスペースもなくとても大変だったし、捨てたくないという本人の希望を優先し、ほぼ掃除と片付けだけに絞ったのですが、限られた狭いスペースに、莫大な量の物を整理整頓するのが難しくて、何度も収納をやり直し3日間で充分だろうと思っていたのに寝る時間を惜しまないと終わらなかったほどでした。
カビだらけの壁やパスカーテンも新調し、汚いキッチンなども掃除してピカピカにして、大満足の私でしたが…
3日後に帰ってきた彼女は、喜んでくれるどころか、腐っていたものや賞味期限切れの物を捨てたことにものすごく腹を立て、その後、険悪の関係になってしまったのです。
好意のつもりが、こんなことになってしまって、自分もその時は腹を立ててしまったんですが、今思うと、価値観の違う人を変えようとした自分もいけなかったと反省しています。
良かれと思ったことも、その人にとっては迷惑でしかないこともあることを学びました。
これはコンマリさんが世に出る前の話ですが、小さい頃から、自己流で片付けが好きだった私にとっては、片付けは誰に教わったわけではなくても、すでにプロ並みの腕を持っていました。
もう一つの失敗談は、
1年半ほど前、アルゼンチンで、コンマリ本を読んで共感したので実家を片付けてほしいという女性の依頼で高齢の体の不自由な彼女のお父さんの一人暮らしの家を片付けました。
ご本人のおじいさんも、キレイにしてほしいとのことだったのですが・・・。
その広い家は、たまには娘、息子、孫たちが集まることはあっても、奥さんに先立たれてから十数年もほったらかしだったそうで、一見片付いているように見えたのですが、ふたを開けてみると、蜘蛛の巣、虫の食った食品、カビたもの、腐った食品、悪臭のする衣類や本、ゴキブリだらけのあまりにも汚いバスルーム・・・娘さんが依頼したかったのも無理もないゴミ屋敷でした。
しかし、始めてみると、娘さんがおじいさんに確認すると、なんでも”捨てたくない”の反発がすごくて片付けたい娘さんとサンドイッチになってしまい、、困ってしまいました・・・しかし、なんせ身体も不自由なので、娘さんの希望通りのものを捨てて掃除し片付けました。
書斎からキッチンに来たおじいさんは、物の置き場が違うこと、腐ってる物や賞味期限10年経過のものなどを捨てたことにひどく腹を立て、大変でした。
かなり大変な片付けで、おじいさんにお金がない、とのことで、ほとんどボランティアでやったにもかかわらず、とても清潔にきれいになったことを喜んでいただけなくてとても残念でした。
これも価値観の違う人を無理やり変えようとした結果なのです。
いくら正しいと思われることでも、本人にとっては迷惑でしかなかったんですね。
これらのことから、十分学んだので、片付けは無理強いせず、ご本人が、本当に片付けたいという意思が固まっている人のみ、お受けすることにしています。
物に対する価値観は、本当に十人十色です。
高い安いにかかわらず、たとえ使用することが今後のなくても、執着がある限り、それらを捨てるのは、どうにも耐えがたい苦痛になのです。
どんなにもっともな理由を説いたところで、聞く耳をもちません
南米で部屋が5つあるアパートで民泊の代理をしていた時は、
自分が責任を任されていたので、アパート中すべてをいつもピカピカに、
余計なものは一切置かずに管理していました。
口コミの評価は、いつも最高点をいただいてましたが、
長期滞在のゲストの中には、物をそこら辺自由に置く習慣の人がいて大変でした。
誰かと一緒に暮らすと言う事は、それはたとえ家族であっても、
習慣の違いで衝突します。
同じ家で育った兄弟姉妹でさえ全然違う価値観をもっていることは
普通によくあることです。
家族が片付けなくて、ストレスを感じている人、多いと思いますけれども、本人が片付けたいと思うまではどうにもなりません。
誰かを変えることは、誰にもできません。
1人で暮らすのが1番の解決策です
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